パッシングとは?行われる主なシーンや注意点などをご紹介
レンタカーを運転しているとき、対向車や後続車から、パッシングを受けた経験がある方も多いでしょう。最近では「パッシング=煽り運転」という認識を持つ方もいますが、実際は運転中のコミュニケーションとして用いられています。
今回は、パッシングとは何かを解説し、パッシングが行われるシーンや注意点をご紹介します。
Contents
パッシングとは
パッシングとは、車の走行中にヘッドライトを素早く点滅させ、対向車や先行車、後続車に合図を送る行為です。パッシングは、ドライバー同士のコミュニケーションツールであり、パッシングにより事故などのトラブルを防げます。
パッシングのやり方は、ヘッドライトスイッチ・レバーを引いてヘッドライトを点灯させ、すぐにレバーを離すだけです。過剰なパッシングはトラブルの元になるため、通常は1回~2回にとどめます。度が過ぎると煽り運転と勘違いされる可能性があるため、注意しましょう。
なお、パッシングは「Passing」と記載しますが、英語では「Headlight Flashing」と表現することが一般的です。
パッシングとクラクションの違い
パッシングとよく似た行為に「クラクション」があります。パッシングは法令による規定がありませんが、クラクションは道路交通法第54条により、クラクションを鳴らすよう示す道路標識がない場所での使用が禁じられているため、注意しましょう。
パッシングが行われるのはこんなとき
パッシングには、さまざまな意味合いが込められています。パッシングが行われるシーンは、主に以下の6つです。パッシングの意味を覚えておくと、事故を防ぎやすくなるほか、自分が運転している車の不具合に気付ける可能性もあります。
<パッシングが行われるのはこんなとき>
- 道を譲る意思を伝えるとき
- 追い越したい意思を伝えるとき
- 感謝しているとき
- 抗議したいとき
- 警告したいとき
- 異変を知らせるとき
それぞれを具体的に見ていきましょう。
道を譲る意思を伝えるとき
交差点や合流地点で対向車がパッシングしてきた場合は、道を譲る意思を伝えているものと考えられます。この場合は、対向車の意図を汲み取って先行すると良いでしょう。
追い越したい意思を伝えるとき
追い越し車線などで後続車がパッシングしてきた場合、「追い越したい」という意思を示している可能性が高いです。また、交差点で曲がるために直進車が途切れるまで待機しているときに、直進車が「先に行きたい」という意思を示すために、パッシングすることもあります。
注意すべきなのは、地域によってパッシングの意味合いが異なることです。先ほどと同様のケースでも、道を譲る意思を示すためにパッシングをする地域もあります。レンタカーを借りて普段とは違う地域を走る場合は、念のため営業所の職員などにパッシングの意味を質問しておくと良いでしょう。
感謝しているとき
感謝の意思を伝えるために、パッシングすることもあります。先ほどの例でいえば「道を譲ってもらったとき」あるいは「追い越し車線で追い越したとき」などには、周囲の車にパッシングすると良いでしょう。
抗議したいとき
抗議したいときや不満を持ったときに、パッシングするケースも多いです。たとえば、無理な割り込みをされた場合や急停車をされた場合など、危険な運転をされたときにパッシングをして注意を促します。
ただし、抗議の意味を込めたパッシングは、そのほかのパッシングと比較して攻撃的なアクションです。相手によっては逆上することがあり、トラブルの原因となる可能性があります。感情的になりすぎず、状況を確認したうえで、冷静にパッシングを行いましょう。
警告したいとき
対向車など、周囲の車に対して警告したい場合にもパッシングを使います。一例としては、以下のようなケースが警告を意図したパッシングにあたります。
<警告をパッシングで伝えるケース>
- ハイビームが眩しすぎるとき
- ヘッドライトを消し忘れているとき
- 夜間やトンネル内で無灯火運転をしているとき
- 給油口やトランクが開けっ放しになっているとき
- 近くにいる歩行者に気付いていないとき など
異変を知らせるとき
何らかの異変が起きていることを知らせるために、パッシングをする場合もあります。具体的には、以下のようなケースです。
【異変をパッシングで知らせるケース】
異変が起きている場所 | パッシングの意図 |
---|---|
前方 | ・進行方向に危険物があるとき ・進行方向で事故が発生しているとき ・警察の取り締まりが行われているとき |
車内 | ・バスジャックやタクシー強盗などの緊急事態が発生したとき |
その他 | ・車が逆走しているとき |
このようなケースでもパッシングが行われることを知っておくと、トラブルを回避したり、周囲の車の異常を察知して警察に通報したりしやすくなります。
パッシングに関する3つの注意点
パッシングはコミュニケーションツールの一つなので、対向車などからパッシングされることもあれば、反対に自分自身がパッシングをすることもあります。ただし、パッシングをする場合は、以下の3点に注意が必要です。
<パッシングに関する3つの注意点>
- パッシングの意味を間違えると事故が起こる可能性がある
- 煽り運転と勘違いされる場合がある
- 過剰なパッシングは法律違反にあたる可能性がある
それぞれを具体的に見ていきましょう。
パッシングの意味を間違えると事故が起こる可能性がある
パッシングにはさまざまな意味があり、相手の意図を正しく汲み取れなかった場合は、事故やトラブルに発展するリスクがあります。
たとえば、パッシングは「道を譲りたいとき」にも「追い越したいとき」にも使われます。相手が道を譲る意図を持つものと判断して直進した結果、実は相手が「追い越したい」という意思を示すためにパッシングをしていた場合は、衝突事故が起こる可能性が高いでしょう。
このようなミスをなくすために行うべきなのが「アイコンタクト」です。パッシングと併せて、相手のドライバーの表情やしぐさを確認すると、コミュニケーションエラーを防ぎやすくなります。
煽り運転と勘違いされる場合がある
運転中の状況やパッシングの回数によっては、煽っている意図がなくても、煽り運転と勘違いされる場合があります。とくに「道を譲ってほしい」という意図で先行車にパッシングを続けた結果、トラブルになるケースが多いです。意図が伝わらない場合はパッシングをやめて、ルールを守り、マナー良く運転しましょう。
過剰なパッシングは法律違反にあたる可能性がある
過剰なパッシング行為と判断された場合は「減光等義務違反」に該当する恐れがあります。減光等義務違反の違反点数は1点で、検挙された場合の罰金は普通車で6,000円です。このようなリスクを避けるためにも、過剰なパッシングは避けましょう。
まとめ
パッシングは、ドライバー同士にとって貴重なコミュニケーション手段です。パッシングの意味を覚えておくと、事故などのトラブルを避けやすくなります。ただし、過剰なパッシングはトラブルの原因となるため、控えましょう。
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